キャリアプランを描こう! |看護師とキャリア インタビュー|#04|池上総合病院 看護部長 佐藤美加

看護師 キャリアアップ スキルアップ  キャリアアップ

最近では学生のうちに学ぶことも増えた「キャリアデザイン」ですが、実際に臨床現場に入ると目の前の仕事に集中し、キャリアについて考える時間も得られないのではないでしょうか。また経験を重ねるうちに、思い描く自身のキャリア像が変化したり、見失ってしまうことも少なくありません。そんなときに、一つの標石となるが、先を歩く先輩方ではないでしょうか。本連載は、いまでは多くの看護師のマネジメントに携わる看護部長に、どのような経験を通して、自身のキャリアを切り開いてこられたのか、お話をうかがいます。

あらゆる診療科を経験した無我夢中の日々が看護の力の土台に

佐藤美加
池上総合病院 看護部長

生涯の仕事となる看護師という職業との出会い

Q)佐藤看護部長の看護師を目指されたきっかけとご経歴からお聞かせください

私が看護師になったきっかけは、幼いころから看護師を目指すという確固たる思いがあったわけではなく、高校卒業後の進路は決まっていませんでした。自立するための収入を得るため、保育士などを考えましたが、高校時代に腎結石で入院したとき、初めて看護師という職業を意識しました。白衣を着てテキパキと働く姿が印象的でした。学校の保健師の先生に「看護師になったら」と言われたことにも後押しされ、看護師を目指すことになりましたが、その当時は生涯の仕事になるとは思っていませんでした。

千葉県の看護学校を卒業後、1990年に200床程度の病院に入職し7年ほど勤務し、ICU、救急外来、手術室、産科、整形外科、脳神経外科、消化器外科、透析と、あらゆる診療科を経験しました。無我夢中の日々でしたが、看護の力はここで培われたと思います。

結婚後は泌尿器科専門の有床診療所、関東労災病院を経て、当院に師長職で入職し、医療安全対策室の立ち上げに注力しました。その後同じ系列の鶴見西口病院に看護部長として勤務し、教育体制づくりや管理者の育成に取り組みました。そして再び当院に看護部長として戻り病院経営にも参画しています。

さまざまな経験を積んだうえでキャリアアップを考える

Q)佐藤看護部長の看護師を目指されたきっかけとご経歴をからお聞かせください

私が看護師になったきっかけは、幼いころから看護師を目指すという確固たる思いがあったわけではなく、高校卒業後の進路は決まっていませんでした。自立するための収入を得るため、保育士などを考えましたが、高校時代に腎結石で入院したとき、初めて看護師という職業を意識しました。白衣を着てテキパキと働く姿が印象的でした。学校の保健師の先生に「看護師になったら」と言われたことにも後押しされ、看護師を目指すことになりましたが、その当時は生涯の仕事になるとは思っていませんでした。

千葉県の看護学校を卒業後、1990年に200床程度の病院に入職し7年ほど勤務し、ICU、救急外来、手術室、産科、整形外科、脳神経外科、消化器外科、透析と、あらゆる診療科を経験しました。無我夢中の日々でしたが、看護の力はここで培われたと思います。

結婚後は泌尿器科専門の有床診療所、関東労災病院を経て、当院に師長職で入職し、医療安全対策室の立ち上げに注力しました。その後同じ系列の鶴見西口病院に看護部長として勤務し、教育体制づくりや管理者の育成に取り組みました。そして再び当院に看護部長として戻り病院経営にも参画しています。

さまざまな経験を積んだうえでキャリアアップを考える

Q)佐藤看護部長が考えるキャリアアップとは、どのようなものでしょうか?

入職当初は将来の方向性を決めることは難しいと思います。さまざまな臨床経験を積むことで、管理者の道か専門性を高めるかなど、自分の進むべき進路が決まっていくと思います。キャリアアップは看護師としてスキルアップを重ね、職位がついてきてからでも遅くはないと思います。

私自身も入職後はラダーに沿って研修に参加する程度でしたが、師長としての仕事を任されて改めて責任が生まれ、このままではいけないと感じたことがきっかけで勉強を始めました。当時は現在のようなキャリアアップに対するサポート体制がなかった時代だったこともあり、数ヵ月集中型の研修は現場を不在にすることが困難であったため、働きながら学べる週末コースや週2日間研修に参加していました。ハードな日々でしたが、学んだことがすぐに現場で活かすことができ、変革につなげることができました。

すべてを吸収した経験が自分の財産となる

Q)好きな言葉や座右の銘がありましたら、お聞かせください

私は中国の歴史が好きで三国志や老子・孫子などを読んでいますが、老子の「上善水の如し」という言葉に共感しました。その時々で、流れが変わったら流れに任せて変化していけばいい。水の力は大きく、時には濁流なども起こりますが、流れに逆らわず、しなやかさとたくましさを持つことを管理者となった今も大切にしています。

振り返ってみると、与えられた仕事や部署異動などを受け入れ対応してきたことが、現在につながったと感じています。すべてを吸収したさまざまな経験は、多くの引き出しとなり財産となっています。

看護を実践するうえで大切なことは「気づきと思いやり」

Q)看護を行ううえで、心掛けていることがありましたら教えてください

看護を実践するうえで常に心掛けていることは、「気づきと思いやり」です。これは患者さんだけでなく、ご家族、スタッフに対しても共通することです。相手の立場に立って思いやり、配慮すること。相手の気持ちを考え、声かけを行うことは、人間関係をつくるうえでも大切です。ともすると日々の業務に追われがちですが、余裕をもち相手のことを本当に考え、人とコミュニケーションを図ることは、自分自身の成長につながります。

院内だけでなく地域と連携を図り患者さんを支えたい

Q)近年の看護の現状と、今後取り組みたいことはございますか

患者さんが元気に退院することが看護の魅力の一つですが、退院後も在宅で通院される方もいらっしゃいます。近年は高齢で独居の方、高齢者の夫婦世帯も多くみられます。今後ますます高齢化が進むなか、可能な限り自宅で元気に過ごせるよう、地域と連携を図り、他病院と協働しながら、患者さんの生活を支えることも求められています。

現在、東京都看護協会南部地区の支部長を務めていますが、この役割を担うことで、新しいことにチャレンジできる機会を得ることができました。研修の開催をはじめ看護職の学習環境の充実に取り組むと同時に、いかに地域の患者さんを支えるかということが、これからの私自身の課題です。地域医療連携を確立させるためには、病院間の連携を円滑に行うことが不可欠です。患者さんに切れ目のない医療を提供できるよう、さまざまな壁を乗り越えていきたいと思っています。

看護の基礎を身につけ、自分の目指す看護を見つけてください

Q)最後に看護師の皆さんにメッセージをお願いします

病院選択で大切なことは、自分の行いたい看護を明確にすることです。急性期から慢性期まで、さまざまな病院がありますが、高齢化が進む現在は患者さんのニーズに対応したケアケアミックス型病院が重要視されています。ケアミックス型病院は急性期から回復期、慢性期、訪問看護まで一貫して対応できる機能を有しているため、幅広い看護のフィールドがあります。看護の基礎を身につけた後、さまざまな選択肢のなかから自分の希望する道に進むことも可能です。長期的な視点で看護を実践できる当院で、自分の目指す看護を見つけて、ステップアップしてください。

休日は体を動かしてストレス発散

体を動かすことが好きで、シェイプアップのために始めたキックボクシングは週2~4回、続けています。免疫力を高める効果やストレス発散にもつながり、いい汗をかいています。また中国や韓国の時代劇ドラマにはまっています。休日は録画したドラマを見て過ごしています。

|病院情報|看護師として成長するための当院の教育の特徴

クリニカルラダーとPNSの導入で成長をサポート

看護部ではクリニカルラダーに基づき、個々の成長に合わせてサポートしています。入職後は内科系2年、外科系2年を経験し配属となるため、じっくり看護の基礎を学べることも特徴です。

新人の頃は学んだ知識を現場で生かせず、不安を感じることもありますが、PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)を導入しているため、すぐ質問できる環境が整っています。重症患者さんへの対応も先輩と行えることが成長につながっています。

また、看護師のスキルアップ向上のため、民間が主催する看護力検定の受験を促し、9割の看護師が受験。自分の看護力が全国でどこに位置しているかを確認することで自己研鑽につながっています。このほかにも、e-ラーニングやリモート研修、外部研修への参加など、多くの学びの場があります。また、認定看護管理者、認定看護師、特定行為研修など、キャリアアップを目指す人には学費負担や研修参加は勤務扱いにするなど、目標を達成するための支援も充実しています。

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